私はWEBディレクターやSEOコンサルを10年以上行っていますが、SEOの勉強をするためにSEO関連の本は十数冊ほど読みましたし、日常的にネットで情報を集めています。
ここでは、全くWEBの知識はないけどSEOを勉強したいという人や、WEB関連の仕事やブログの運用でSEOの情報は軽く知っているけどもっと勉強したいという人に、本当に成長するためのSEOの勉強方法を厳選して紹介します。
初心者向けの基本的な方法から、現場向けの高度な内容まで、幅広く紹介していきますのでぜひ参考にしてください。
SEOの勉強方法
SEOの勉強は、基本的に以下の順序で学ぶのがいいと思います。
- Googleのガイドライン
- 本
- 最新情報
まず検索順位を決定しているGoogleが、どのような基準やルールで順位を決めているかを勉強しましょう。
その次には、本を読むのがおすすめ。本は、SEOの概念や手法をわかりやすくまとめてくれていますし、SEOがどのように遷移してきたかも教えてくれます。なぜこのSEOの施策を行うのか、という理由がわかります。
次には、最新の検索アルゴリズムについて知っておくのがよいでしょう。検索エンジンの仕様というのは、ユーザーに最適な情報を提供するために日々変化しています。
だからこそ、最新の仕様を勉強しておかなければ、あっという間に通用しなくなってしまいます。SEOはこれらのソースを勉強することで、知識を深めていくのがおすすめです。
Googleのガイドライン
GoogleはWEBサイトを運営している人に向けて、SEOの指針となるガイドラインを用意しています。
このガイドラインを読むことで、Googleの推奨するSEOの方法を学ぶことができます。
ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)
「ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)」は、Googleの検索結果に表示される全てのWEBサイトが守るべきルールを記したものです。
最低限守るべきルールであり、これができていないと検索結果で表示されなかったり、スパムサイトと評価されてしまう可能性があります。
Google のインデックスから完全に削除されるか、あるいはアルゴリズムまたは手動によるスパム対策の影響を受ける可能性のある不正行為について説明しています。
守るべきルールなので、必ず一読しておくようにしましょう。
検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド
「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」Googleが提供している、守るべきSEOの基本を記したガイドラインです。
このガイドラインに従うことで、検索エンジンに見つけてもらいやすくなりますし、Googleに正しく評価してもらえるようになります。
以下に示すおすすめの方法を取り入れると、検索エンジンがコンテンツをクロール、インデックス登録、そして把握するのが容易になるでしょう。
「避けるべき方法」なども書かれているので、自分のサイトをチェックするためにも利用できます。
ただし、ここで説明されているのは、必ずしも検索結果で上位表示するための方法ではありませんので、注意しましょう。
あくまで正しく評価してもらうためのルールですので、上位表示の方法は他から情報を得なくてはなりません。
品質評価ガイドライン
Googleは、「品質評価ガイドライン(General Guidelines)」というものを定めています。
SEO会社のアイレップが翻訳してくれていますし、電通が内容を要約してくれています。
これは、検索サービスにおけるGoogleの理想や価値観 SEOの目標が書かれたものです。Googleの検索アルゴリズムは、この品質評価ガイドラインに従って作られます。
SEOを行う場合には、必ず読んでおくべきガイドラインです。このガイドラインを読むことで、どのようなコンテンツやサイトが評価されるかがわかります。
SEOが学べる本
SEOの基本となるガイドラインを学んだ後には、SEOの本を読んでいきましょう。
本を読むことで、検索エンジンに最適化する細かな方法、検索順位を上げるのに必要なことがわかります。
本では、SEOの全体像や検索エンジンの歴史なども学ぶことができるので、SEOの施策に意味付けができるようになります。
SEOを本で学ぶ意味
ただ、SEOを本で勉強する時には、注意しなくてはならないことがあります。
私は多くのSEOの本を読んできましたが、読んでわかったのは「大体どの本も同じことを書いている」ということ。
SEOというのは検索エンジンに最適化することですが、その順位付けのルール(アルゴリズム)はブラックボックスになっており、順位付けの計算方法などは明かされていません。
ですが、SEOの手法などは、Googleから発せられるメッセージなどからしか得ることができません。
参照できる情報が少ないからこそ、SEOの本は内容が似通ってしまうのです(もちろん、上級者向けの本などは、検索アルゴリズムの計算方法などの話なども解説されています)。
SEOの本の読み方
SEOの勉強で本を読むときには、たくさんの本を読む必要はなくて、ポイントを抑えた数冊を読めば問題ないと思います。
まず、SEO初級者向けの本でSEOにおいて重視されるポイントを把握し、SEOの現場向けの本で、タグやサーバー、リンクなどのより高度なSEOの概念を勉強するのがおすすめです。
いきなり現場向けの本に取り掛かってしまうと、内容が理解できずに読み切ることができませんので注意してください。
そして、SEOとはGoogleの仕様変更によって、その時々で変化します。本を読んで概念や基本ルールを勉強した後は、Googleの発表や最新情報を取り入れていくことが大事です。ここでは、チェックすべき最新情報を知れるサイトも紹介します。
SEOの基礎が勉強できる本
まずはSEOの基礎の本から始めましょう。検索エンジンの成り立ちやSEOのポイントを知ることができます。
とりあえずSEO初心者は、以下の本2冊を読んでおけば問題ないです。
10年つかえるSEOの基本
SEOの基本を、イラストと対話形式でわかりやすく解説してくれている本です。
この本は、楽に成果を出す裏ワザ的なSEOはなく、まっとうなSEOが最も重要であるということが説明されています。
かみ砕いて書かれているので、初心者が一番初めに読むのにおすすめの一冊です。
検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書
「検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書」は、スパムを行うユーザーに対応して、Googleがどのように対応・進化してきたかという、検索エンジンの成り立ちを学ぶことができます。
GoogleがどのようにWEBサイトを評価しているかを、検索エンジンの開発者の視点や根拠を元にわかりやすく解説してくれます。例えば、検索エンジンは英文ライティングのルールを元に記事を評価しているので、結論を段落の初めに書いたほうがいい、などです。
被リンクやスパムについても詳しく解説されており、他の本にはないSEOの知識が詰まっています。仕事でSEO行う人は全員読んでおくべき本だといえます。
2008年に書かれた本ですが、Googleの考え方は当時と今で変わっていないので、大半の内容が今でも使えます。超絶おすすめです!
現場レベルのSEOが学べる本
現場でSEOを行う場合には、さらに高度な知識が必要になります。
実際にプロがSEOを行う時にどのような考え方をすればいいか、検索エンジンはどのような仕組みになっているか、タグやリンクをどう考えればいいか、Googleはどこに向かっているかなど、専門的な話を勉強できる本がよいでしょう。
SEOの現場レベルの本を読んで知識を身に着ければ、実際にサイトを運用してアクセスを増やしていくことができるようになります。あとは、自分でWEBサイトを作成し最新情報を取り入れながら、運用・改善していけばよいです。
効果がすぐ出るSEO事典
「効果がすぐ出るSEO事典」は、現場で知っておくべきことの全体像を解説してくれる本であり、中級者向けの本といえます。
検索キーワードの検索ボリュームの調べ方・サイト設計のポイント・サイト名の決め方・低品質ページの洗い出し方・検索流入数が急に減った場合の考え方など、SEOの現場で利用しているようなノウハウも紹介してくれています。
バズマーケティングやはてなブックマークなどにも書かれているのが、他の本にない部分ですね。この本は丁寧に平易な言葉で書かれているので、初心者向けの本を卒業した人にもとてもわかりやすいと思います。
現場のプロから学ぶ SEO技術バイブル
「現場のプロから学ぶ SEO技術バイブル」は、かなり専門的な内容の本ですので、初心者・中級者では難しいかもしれません。まずは上の3冊を読んでから、取り掛かるのをおすすめします。
この本では、細かなタグの設定方法や自動生成コンテンツの捉え方、質の低い被リンクの見つけ方、フィードの記述方法、構造化タグの記述方法などなど、専門的な内容が盛りだくさんです。
実際のタグの記述例をふんだんに盛り込みながら解説してくれますので、ボリュームはありますが、基礎知識があればスラスラと読める内容だと思います。
WEB制作会社やWEB担当者、SEO会社の人など、SEOが仕事に絡んでくる人は必ず読んでおいたほうがいいでしょう。
内部SEO対策が学べる本
これからのSEOにおいては、WEBサイトの中身、つまりソースコードやテキストを最適化する重要性が高まっています。
SEOでは、Googleが推奨する形にWEBサイトのソースや構造を修正するとともに、ロボットがWEBサイトをクロールしやすい仕組みにするのが重要なのです。
サイト内部の最適化は「内部SEO」といわれますが、内部SEOを行わなくては成果は出せません。以下の本で内部SEOを勉強できます。
これからのSEO内部対策 本格講座
「これからのSEO内部対策 本格講座」は上級者向けの本にはなりますが、内部SEOが重視される現在のSEOで成果を出せるノウハウが書かれています。
https化、キャッシュコントロール、キーワード出現率、titleタグ、altタグ、URLやドメイン、文字サイズ、近接度、共起語などなど、サイト内部を最適化するための方法が余すところなく解説されています。
この本は、Googleのアルゴリズムを正確にとらえており、2020年現在でかなり信ぴょう性の高い内容となっています。著者の方のサイトで成果を出しているというのも信頼のできる内容です。
内部SEOだけでなく、外部SEOと連携させるのが最も効果が高い方法だとして、外部対策に関しても解説されています。
SEOの最新情報
ここまで紹介した本やサイトで、かなりのSEOの知識は得られます。ただ、SEOの勉強では最新の情報を収集するのも大事です。
Googleは年間数百回もアルゴリズムの変更を行っており、Googleの仕様の変更についていかなくては、あっという間に変化から取り残されてしまうのです。
ここからは、SEOの最新情報の探し方、学び方を紹介します。
SEOでは、検索エンジンの仕様がブラックボックスであるので、間違った情報や憶測がたくさん流されています。だからこそ、SEOの最新情報を得るには信頼できるソースを利用しなくてはなりません。
ここでは、SEOの勉強をするときに信頼性の高い情報の探し方と、利用すべきサイトを紹介します。
Google公式サイト
SEOの最新情報を得て勉強する時に、最も信頼性が高いのはGoogleによる公式発表です。
Googleには、WEBマスターに向けて検索エンジンに関する情報を提供するGoogle ウェブマスター向け公式ブログ [JA]というサイトがあります。
このサイトでは、アルゴリズムのアップデートの情報やGoogle botの更新情報、Search Consoleの仕様変更などなど、WEBマスターが知っておくべき内容が発表されます。
検索エンジンを作っているGoogleが提供するサイトなので、最も信頼できます。この情報は必ずチェックするようにしましょう。
Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA]
Google Developers Japan
また、英語ですが「Google Search Liaison」というTwitterアカウントも信頼性が高く、情報の発信も早いです。
Google社員によるアナウンス
Google社員の人の発信する情報も信頼性が高いです。検索エンジンなどの大きな変更に関しては公式サイトで発表されますが、細かな変更やSEOの考え方、Google Search Consoleの変更などは社員の人の発信を見た方がつかめます。
この人たちは主にTwitterで情報を発信しているので、下記のようなGoogle社員のTwitterアカウントをフォローしておきましょう。
海外のSEOメディアサイト
最新の情報を知る他の方法として、海外のSEO情報を発信しているメディアを見る方法があります。
海外のGoogleの発表やSEO系のカンファレンスの情報をいち早く知ることができますし、独自の調査や特許を元にした仮説などの記事なども多く掲載されています。
SEOに関しては欧米が本場ですし、アメリカの検索エンジンの変更は日本よりも早く、その変更が後に日本に適用されることも多いです。まずアメリカの動向を知っておくことで、日本でのSEOの将来が予測できます。
以下のようなメディアサイトは信頼性が高いです。
日本のSEO業界の著名人
また、信頼性が高いのは、日本のSEO業界のトップランナーの人です。
日本のSEO業界では、鈴木謙一氏や辻正浩氏、渡辺隆広氏などが有名ですが、この方たちはブログやTwitterなどで情報発信を行っています。
アメリカで発表された情報を翻訳して解釈も交えながら紹介してくれるので、かなり正確性の高い情報を得られます。
Googleの取得した特許
本やネットを読みまくって、ここまでの方法以上にSEO情報を得たい場合には、上級者向けの内容ですが、Googleが取得した特許を読んでみるのもよいでしょう。
こちらのサイトでGoogleの特許を調べることができます。
まとめ
SEOの勉強するには、まず本やサイトで基本的な知識を得るとともに、それら以外の最新情報をGoogleや海外のSEOメディア、SEOのプロから得る必要があります。
SEOの概念やテクニック、ルールを学べば、段々とSEOのためにすべきことがわかってきます。
知識を取り入れたら、自分でWEBサイトを作ったり、自分でキーワードを選んでコンテンツを書いてみることが一番の勉強になります。
自分でSEOを試していくうちに、最適な構造はなにか、検索意図に答えられるコンテンツとは何なのか、ということがわかってくるでしょう。
そのためはブログを作るのがおすすめです。私はこのブログの運営を始めてから、SEOを実践で学べましたし、知識が深まりました。
WordPressブログの簡単な作り方を、以下の記事で解説しているのでよかったらどうぞ。
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