文字数はSEOに影響する?検索意図と文字数の関係とは

SEO SEOと文字数
「SEOでは文字数は多い方がいい」
「検索キーワードが5%になるように文字数を調節した方がいい」
「文字数は3000文字が最低限必要」

…このような情報を見たことがあるのではないでしょうか?

初めに言っておくと、これらはまったくのデタラメです。

ですが、SEOのお客様ではこういう間違った知識を持っている人がよくいます。あなたも、SEOの会社などにそういうことを言われたことはないですか?

私は仕事で、Googleの公式発表やGoogle社員の人の発言を調べていくうちに、SEOにおける文字数の正しい考え方を知ることができました。

実際に、最適な文字数でページを作ることで、成果を出すことに成功しています。

ここでは、SEOにおける文字数の考え方を解説するとともに、ページを作る時の文字数の決め方を紹介します。

文字数がSEOに与える影響は?

まず、SEOにおいて文字数が影響を与えるのかを検証しておきます。

SEOと文字数の関係

その答えは、「No」です。SEOにおいて文字数は全く影響を与えません。

たくさん文字数を書いたから、SEOで評価されて検索順位が上がるということはありません。

なぜ文字数が影響を与えないかというと、Googleが明言しているからです。Google社員のJohn Mueller氏がGoogle Webmaster Centralにて、以下のように述べています。

本質的には、コンテンツというものは、情報発信側である「あなた」と、情報受信側であるユーザーとの間で成り立つものだ。第三者の立場である私たちグーグルは、語数を数えるアルゴリズムは持っていない。

だから、たとえば、

「100語に届くまではどんなものでも評価が低くて、200語~500語なら良くて、500語を超えたら画像を5つ掲載しなければならない」

なんてことはない。

引用:https://webtan.impress.co.jp/e/2016/07/22/23399

Googleの検索順位を決めているアルゴリズムには、文字数をカウントしてそれで評価をするという仕組みがないので、文字数で順位付けしようがないのです。

つまり、SEOと文字数はまったく関係がない、といえるのです。

文字数が多いほど検索順位が高いというデータ

上のように、SEOと文字数は関係がないと明言されていますが、以下のようなデータもあります。

Backlinkoのデータによると、約100万もの検索結果ページを調べた結果、1位を除く検索結果の上位になればなるほど、テキストの量に相関関係が見られたのです。

文字数のデータ

このデータからは、文字数が多いほどSEOで有利といえるのではないでしょうか?

しかしちょっと待ってください。このデータはあくまで現象を表しているだけであり、文字数が多いから順位がよくなったと結び付けるのは早計です。

何らかの別の要因によって検索順位が良くなったページが、文字数が多いという特徴を持っていただけの可能性もあるのです。





コンテンツとSEO

SEOにおけるコンテンツの重要性

検索エンジンがWEBページを評価して検索順位をつけるときには、様々な要素を元に順位を決定しています。

そのアルゴリズムは200以上もあると言われており、複雑な計算によって順位が決められています。

この順位決定のアルゴリズムのなかで、重要度の1位と2位は「リンク」と「コンテンツ」であると公表されています

リンクと共に、コンテンツ(=ページの内容)が評価基準として重要なのです。コンテンツの内容がよければ、SEOで評価され、順位が上がることになるのです。

SEOで評価されるコンテンツとは?

では、SEOで評価されるコンテンツとは何でしょうか?

結論から述べると、SEOで評価されるコンテンツとは、以下のコンテンツのことです。

  • 検索需要と一致している
  • 品質・信頼性が高い
  • 使いやすい

Googleは品質評価ガイドラインにて、「Needs Met(需要との一致)」「Page Quality(品質・信頼性)」「ユーザビリティ(使いやすさ)」を基準に評価していると明記しています。

品質評価ガイドラインとは、Google検索の品質を評価する際に評価者が参照する解説書です。Googleはこのガイドラインに沿って、検索アルゴリズムをチェックしています。

これらを満たすコンテンツが評価されるのです。

SEOで評価されるコンテンツの文字数は増える

このようなコンテンツが検索エンジンに評価されるのですが、検索需要と一致しているということはユーザーの検索意図に回答しなくてはなりません。

また、品質や信頼性を上げるには、十分な説明やエビデンスが必要になります。つまり、情報の網羅性や専門性が必要になるのです。

つまり、SEOで評価されるコンテンツというのは、必然的に文字数が増えるのです。

文字数が多いからSEOで評価されたのではなく、検索意図に回答して品質・信頼性を高めるために、自然と文字数が増えたと考えられるのです。

網羅性と信頼性が大事

文字数が重要なのではなく、「検索意図に回答すること」「品質・信頼性を高めること」が重要だとわかったと思います。

そして、そのためには網羅性や信頼性が重要になります。Googleも網羅性や専門性・権威性・信頼性が重要であると述べています。

コンテンツは事実として正確で、記述が明確で、内容が包括的であることを要します。したがって、たとえばページでレシピを紹介する場合は、食材のリストや料理の基本的な説明だけでなく、手順がよくわかる詳細な料理方法を説明します。

専門性と権威性がサイトの質を向上させます。サイト内のコンテンツは、そのトピックの専門家が作成または編集するようにしましょう。たとえば、専門知識や豊富な経験を持つ情報発信者が書いた記事であれば、ユーザーは記事の専門性を理解できます。

網羅性と信頼性を高めたら、自然と文字数は増えることになります。この2つの高め方を解説します。

網羅性の高め方

網羅性の高め方としては、ユーザーの検索意図を把握することです。

ターゲットの欲する情報は何か、ニーズはなにかをとらえるようにしましょう。

これには、関連キーワード取得ツール共起語ツールを利用します。

このツールで上位表示したいキーワードで検索をすると、関連するキーワードの一覧が表示されます。このキーワードから、ユーザーのニーズにマッチするワードを探し、コンテンツのなかで解説しましょう。

あらゆる情報を網羅することで、ユーザーの利便性が高まり、SEOでの評価を得ることができます。

信頼性の高め方

信頼性を高めるには、ページのテーマについて、どのページよりも詳しく、正しい内容が書かれていることを証明しなくてはなりません。

これは「E-A-T」と言われるポイントによって、信頼性を高めることができます。

  • Experience:コンテンツ作成者に十分な専門知識が有ること
  • Authoritativeness:コンテンツ作成者やWebサイトがその分野の権威であること
  • Trustworthy:コンテンツ作成者やWebサイトが信頼できること

そのためには、信頼のおけるサイトから引用をする、論文などのエビデンスを掲載する、記事を書いている本人のキャリアや資格や実績を掲載する、WEBサイトにリンクをもらうなど、様々な方法が考えられます。

このように、信頼性を高めるには、専門性や権威性を証明するコンテンツを書かなくてはいけません。

そのためには文字数が自然と増えることになるのです。





文字数に関するよくある質問

SEOと文字数について、よくある質問と陥りがちな間違いを紹介しておきます。

文字数は多ければ多いほど上位表示する?

文字数が多ければ多いほど上位表示しやすいという説があります。

上で述べたように、文字数はSEOに影響を及ぼさないので、文字数が多いからといって上位表示することはありません。

ユーザーの検索意図に十分に回答でき、品質の高いコンテンツを作るようにしましょう。そうすれば上位表示ができるでしょう。

一定の文字数が必要?

よく、「3000文字がベスト」「5000文字以上は必要」などと言われることがあります。

これも間違いで、検索意図によって必要な文字数は変わってきます。

例えば、「折り紙」と検索した場合、ユーザーは折り紙の歴史や折り紙の種類、折り方など色んな検索意図が考えられます。

だからこそ、検索意図に回答するためには、文字数が多くなる傾向にあるでしょう。

しかし、「折り紙 種類」と検索する人は、折り紙の種類が知りたいだけなので、ページの文字数は少なくて済むでしょう。

このようにベストな文字数というのは、検索キーワードによって全て変わってくるのです。決まった文字数はありません。

文字数が少ないのに上位表示しているのはなんで?

SEOのお客様でよく聞かれるのが、文字数が少ないのに上位表示している理由が知りたいというものです。

これには様々な理由が考えられます。

ドメイン自体が長年使っている、アクセスを生んでいるページがたくさんある、リンクがたくさんついている、文字数が少なくても検索意図に回答できているなど、あらゆる可能性が考えられます。

そういったページは、「Ahrefs」で調査してみると、なぜ上位表示しているかがわかるかもしれません。

文字数を増やしたら検索順位が上がったんだけど?

コンテンツの文字数を増やしたことで、検索順位が上がるという場合があります。

これは、文字数を増やしたから順位が上がったのでなく、コンテンツを追加したことで、品質が上がったり、ユーザーの検索意図に答えられるようになったということです。

それまでのコンテンツは品質が足りなかったか、検索意図に答えらえていなかったということです。

逆に、コンテンツを増やしたことで検索意図からずれてしまい、順位が下がるということもあります。





まとめ:文字数を基準にするのはやめよう

ここまで、SEOと文字数の関係を解説してきました。

文字数はSEOに全く影響を与えません。そして、文字数が少なくても良質なコンテンツを作ることで、上位表示は可能になります。

コンテンツを作るときに、文字数を基準に考えるのはやめましょう。

「5000文字書かないと」とか「3000文字で発注する」とか、文字数を目安にしていると、いつまでたっても上位表示コンテンツを作ることはできません。

ブログやサイトのライティングをする時には、文字数を基準にしてライティングをするのではなく、必ずユーザーの検索意図を考えてページを書くようにしましょう。

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