上のような悩みを持っているWEB担当者や企業の経営者の方は多いと思います。
企業サイトで集客やブランディング、採用をするときなどにはSEOは必須です。
ですが、制作会社の提案どおりにコーポレートサイトを作ってしまうと、SEOに対応できていないサイトが出来上がることが多々あります。
そうなると、見栄えはいいけれども何の効果も発揮しないホームページが出来上がってしまうことになります。
ここでは、大金をかけてそんなゴミのようなサイトを作らないためにも、これまでにSEOに対応したコーポレートサイトで成果を出してきた私が、気を付けるべきSEOのポイント、SEOの方法を紹介しようと思います。
知っておくべきSEOの勘違い
SEOを解説する前にまず知っておいてほしいのが、多くの人が勘違いしがちなポイントです。この勘違いをしたままだと、いつまで経ってもコーポレートサイトのSEOで成功することはできません。
その勘違いとは、SEOはすごく簡単でちょちょっと作業をしたら検索順位がすぐに上がるというものです。
もちろん、もしそんなことわかっているよというのでしたら、読み飛ばしてください。
SEOはちょっとテキストを修正すればいいとか、WEBサイトに特定のタグを入れるだけでいい、とか考えていませんか?
これは間違いですので、直ちに認識を改めてください。SEOはそんな単純なものではないのです。
SEOでは、サイトの最適化やコンテンツの最適化など、様々な作業が必要になります。SEOはそんなに簡単な作業で成果が出るものではない、ということを覚えておいてください。
企業サイト・コーポレートサイトのSEOノウハウ
ここからは、実際にコーポレートサイトのSEOにおいて必要なノウハウや考え方を解説していきます。
コーポレートサイトのSEOにおいては、Googleが推奨するSEOの基本に忠実に作ることプラス、ユーザーニーズへの回答が最大化するように制作しなくてはなりません。
以下がそのノウハウとなります。
内部SEOに対応する
コーポレートサイトのSEOでまず大事なのが、「内部SEO」です。
これはWEBサイトの構成やプログラムの書き方、必要なタグがきちんとしたルールで書かれているか、という「サイトの作り方」のことです。
これらの、WEBサイトを作っているプログラムがおかしければ、いくらSEOの施策をしても効果を発揮するのは難しいです。
住宅でも基礎工事がしっかりできていないと、すぐに倒壊してしまいますよね。コーポレートサイトはしっかりとSEOに対応した作りにしましょう。
以下のような内部SEOを最適化するようにしましょう。
- サイトの表示速度の高速化
- モバイルサイトに対応
- パンくずリストを設置
- 見出しタグをルールに従って使用
- canonicalタグを正しく利用
- 404ページを設置
- サイトマップを設置
- 正しくimgタグを利用
- descriptionがすべてオリジナルな文言
- 正しいURLを利用
- 階層が深くない
有益なコンテンツを作る
コーポレートサイトの内部SEOを整えたら、次にはサイト内のコンテンツを最適化していきます。
雑誌でいうと、内部SEOは紙や表紙など雑誌の「ガワ」を作った状態であり、次に記事を作っていかなくてはなりません。
読者が読みたいと思うコンテンツを作らなくては、GoogleはSEOにおいて評価してくれません。読者が求めているコンテンツを作りましょう。
コーポレートサイトのコンテンツに対して読者が求めていることは、大体以下だと思います。
- 信頼できる会社か
- どんなサービスを提供しているか
- 他社とどのように異なるか
- どんな強みがあるか
- 利用したユーザーの声
- 実績
- ヴィジョン・理念
- スタッフ紹介
- IR情報
コーポレートサイトでは、このようなユーザーにとって有益なコンテンツを必ず作るようにしましょう。
有益なコンテンツの作り方は、以下の記事で解説しているので参考にしてください。
意味のある被リンクを得る
コンテンツを作ったら、そのコンテンツが色んなサイトから評価・参照される状態を作ります。
Googleは、関連するテーマのサイトから参照されていたり、リンクが張られているサイトを評価します。
これは論文を考えるとわかりやすいです。論文では、先行研究の研究成果を引用して自分の論文のなかに活かしますよね。たくさん引用される論文は、それだけ優れており、信頼でき、価値のある論文だといえます。
サイトも同じで、多くのサイトから参照されるサイト、つまりリンクが張られるサイトというのは、価値があると判断されるのです。リンクをたくさん張ってもらえるサイトを作りましょう。
しかし、よく勘違いする人がいるのですが、ただただリンクを張ってもらえばいいということではありません。実際にユーザーがリンクを辿って自分のサイトに流入してきて、ページを読むようなリンクだけが評価されます。
道路を作ったとしても、だれも通らなければ意味がないですよね?それと同じで、Googleはユーザーの遷移があるリンクだけを評価します。意味のある被リンクを得ましょう。
意味のある内部リンクを張る
意味のあるリンクを得なければならないということは、内部リンクに関してもいえます。
コーポレートサイトのあるページからサイト内の別のページに、ユーザーが遷移しているリンクが張られた場合には、そのページは評価されることになります。
特定のページからユーザーが遷移するリンクが張られているページは評価が高まります。
ですので、リンクを利用してユーザーが移動するように、関連するページに内部リンクを張るようにしましょう。
例えば、ブログページにアクセスを集めたら、そのページからサービス紹介にリンクを張るようなイメージです。
知識コンテンツを作成する
コーポレートサイトを作るときには、ただ企業の情報を掲載したページを作るだけでなく、企業の事業分野の解説やノウハウを提供するコンテンツを入れるのがおすすめです。
例えば、私が以前に作ったこちらのサイトでは、「脳の病気解説」として、「頭痛」や「めまい」などの病気について解説しています。
このような知識コンテンツによって、検索結果にひっかかるキーワードを増やせますし、Googleとしてもサイトのジャンルやカテゴリ、専門性を知ることができます。
もちろん、知識コンテンツを作るのが難しい場合もあるので、必ず作らなくてはいけないわけではありません。
ですが、専門性が高い企業であればあるほど、専門的な知識を解説するコンテンツを作ることで、より信頼性が高まりますしSEOでも有利になります。
現に、先ほどの例では、「めまい 徳島」「頭痛 徳島」「耳鳴り 徳島」「脳梗塞 徳島」などのキーワードで、検索結果に表示できています。
知識やノウハウを提供するページを作れないか考えてみましょう。
企業ブログを作成する
知識コンテンツに関しては、企業ブログを作ってブログ内で知識やノウハウを解説する記事を作っていくのもおすすめです。
イメージとしては、私のこのサイトを見てもらえばわかると思います。このサイトでは、知識やノウハウを解説する記事を作り、その記事からアクセスを集めています。
アクセスしてもらったら、サービス紹介ページを読んでもらい、お問い合わせをいただくという流れになっています。
企業でも同じように、企業が持っている知識やノウハウを提供することで、集客していくことができるのです。
これは、「オウンドメディア戦略」と言われる方法ですね。オウンドメディア戦略の意味や運用方法については以下で解説しています。
またアクセスを集める企業ブログの書き方は、以下で解説しているので参考にしてください。
(ちなみに↑のリンクが「意味のある内部リンク」です。)
SNSも運用する
ここまでで、雑誌でいうところの形と中身の両方、つまりSEOで評価されるサイトと、その中身のコンテンツが揃いました。
次に必要なのは、作成したコーポレートサイトを多くの人に見てもらい、参照してもらうことです。
上で説明したように、多くの人から参照してもらえ、ユーザーがコーポレートサイトを訪れるようになると、SEOでの評価も上がっていきます。
そのためには、SNSをうまく活用するのが有効です。SNSは、フォロワーになってもらうことで、同じ人に情報を何度もみてもらうことができますし、拡散されることでさらに多くの人に情報を届けることができます。
例えば1万人のフォロワーを作ったとすれば、3%が反応するとしても300人が情報に対して何らかのリアクションを取ることになります。
SNSで多くの人に拡散されることで、コンテンツを読む人が増えますし、会社の認知も高まります。多くの人から参照されてユーザーの流入が得られると、SEOの効果が生まれるのです。
運用体制を決める
ここまでの方法で、コーポレートサイトのSEOはひととおり完了しましたが、ひとつ大事なことがあります。
それは、SEOを運用していく体制を整えなくてはならないということです。
本当に企業サイトでSEO効果を最大化したいなら、継続的に運用していかなくてはなりません。
コーポレートサイトのSEOでは、サイトの改善やコンテンツの作成、SNSの運用などが必要になってきます。それを着実に行うための体制を、社内に作らなくてはならないのです。
これを作らないと、多くの場合にはSEOのプロジェクトが自然消滅してしまうということが起こりやすいです。
社内スタッフのなかで各役割を行う担当者を決めて、定期的にPDCAを回していくようにしましょう。
最後にコーポレートサイトでのSEO手順をまとめておきます。
- 内部SEOに対応して、サイトを整える。
- 有益なコンテンツを作る
- ユーザーが流入する被リンクを得る
- ユーザーが遷移する内部リンクを張る
- 知識コンテンツを作成する
- 企業ブログを作成する
- SNSを運用して、拡散してもらう
- 運用体制を整える
企業サイト・コーポレートサイトのSEOの効果とは?
あなたはコーポレートサイトでSEOを行いたいと考えていると思いますが、SEOをしたからといって本当に集客になるのか、収益につながるのか疑問を持っている人も多いと思います。
社内でSEOを提案しようと思っても、収益の見込みがなければ、提案も通らないですよね。
ここではそんな人に対して、コーポレートサイトでSEOを行うことで、どのようなメリットが得られるかということを解説しておきたいと思います。
アクセスを増やせる
SEOを行うことでアクセスを増やすことができます。どれくらいのアクセスが増やせるかは、キーワードを基準に考えるとよいです。
例えば、月間検索ボリュームが1000の検索キーワードで調べた検索結果で1位に表示することができたとします。
1位のクリック率は大体20%くらいです。すると、1000×0.2=200人がひと月にコーポレートサイトに流入すると予想が立てられます。ちなみに2位は約12%、3位は約8%です。
どのようなキーワードに対して記事を書くか、それらのワードでどれくらい上位表示できるかを計算すれば、月間のユーザー数が予想できます。
キーワードの月間検索ボリュームの総数が5万だった場合、1位~3位の平均のクリック率13%をかけると、6500人がサイトを訪れることになります。
収益を増やせる
では、SEOを行うとどれくらい収益が得られるでしょうか?
それには、先ほどのアクセス数にあなたの会社のサービスの成約率をかけることで、大体の収益が想定できます。
先ほどの例だと、6500人にネットからのユーザーがあなたの会社のサービスを購入する割合、成約率をかけます。
成約率が1%だとすると、6500×0.01で、65人が購入することになります。このようにSEOで得られる収益を予想できます。
アクセスの実例
実例を利用して、SEOでどれくらいのアクセスと収益が得られるかという例を挙げておきます。
以下は、私が以前に制作した頭痛のクリニックの、ここ2年のユーザー数です。
このアクセスのほとんどが、地名ワードの検索で流入しています。
徳島という田舎にも関わらず、月間900人が流入しており、患者様の数は年々増えているというお話を聞きました。ちなみに、11月はインフルエンザの予防接種で数が多くなっています。
しかも、こちらはブログなどで記事を追加することなく放置でこの状態です。コンテンツを追加すれば、もっと増やせると思います。コーポレートサイトでSEOを行うと、地方でもこれだけのアクセスが得られるのです。
ブランドを作ることができる
コーポレートサイトでSEOを行えば、自社が強いサービスや業態のワードでの検索において上位表示ができます。それによって、ブランディングができます。
例えば、「ポスレジ 会社」「インプラント 名医」「デザイン住宅 会社」みたいなキーワードで検索した時に上位表示している会社は、そのジャンルにおいて有名だし優れていると思いますよね。
「●●ならこの会社」というように、特定のジャンルにおいてブランディングができるのです。
エリアワードで強くなる
これは実店舗がある会社に対していえることですが、SEOを行うことでエリアワードでの検索結果で順位がよくなり、見込み客を得られます。
SEOを行うことで、「徳島駅 居酒屋」「名古屋 居酒屋」などのような「地名 業態」「駅名 業態」「市名 業態」というキーワードで、上位表示がしやすくなります。
私が過去に行った例では、「徳島 頭痛」「世田谷 ボイトレ」「狛江 注文住宅」「豊田 注文住宅」などの地名を含めたキーワードで上位表示しました。
それに応じて、多くの人から問い合わせを得られるようになり、売り上げも大きくなっているようです。
また、都会よりも地方の方が、競合が少ないので上位表示ができる印象です。地方の方はぜひSEOを行いましょう。
まとめ:コーポレートサイトは必ずSEOしよう
コーポレートサイトがSEOを行う方法と、SEOをしたらどんなメリットがあるか、ということを解説してきました。
ここで紹介した会社以外にも、私は製造業や歯科医院、法律事務所、飲食店などなど、たくさんのコーポレートサイトを制作してきました。ただ作るのでなくSEOの対策を積極的に行うことで、大きな成果を出すことができました。
みなさんも、もしコーポレートサイトを作ったり、SEOをしようと思った時には、ぜひ今回の記事を参考にSEOの施策をしてみてください。きっと、想像よりも大きな成果が得られるはずです。
私も内部SEO対策やSEOライティング、ブログライティングなどを行っております。どんなことでもご相談いただければ、ご提案をさせていただきます。