見出しの書き方を知っていますか?WEBサイトの記事や雑誌の記事、広告において、見出しは重要な役目を果たします。
多くの人は見出しを見て、次の文章を読み進めるかを決めています。
興味を引かない見出しであれば、一瞬で読む価値がないとされ、続きが読まれることはありません。つまり、記事や広告を読んでもらえるかというのは、見出しの書き方にかかっているとも言えるのです。
私はこれまでに、WEB制作会社のディレクターやWEBメディアの編集者をしてきたなかで、様々な見出しを書いてきました。ここでは、実際にキャッチコピーのテストを繰り返して、本当に成果があった実績のある見出しの書き方を紹介します。
見出しの書き方8タイプ
見出しのタイプ1.直接型
直接型の見出しとは、売り込みポイントを単刀直入に表現したものです。
このように言葉の裏に意味を込めたり、ダジャレや比喩表現を使うことなく、直球でアピールする見出しです。
どんなメリットがあるかがひと目でわかる見出しであり、その機能や価格などの訴求ポイントによってユーザーは行動を起こします。
見出しのタイプ2.間接型
間接型の見出しは、遠回しな表現を使った見出しです。直接型が直球で売り込みをするのに対し、間接型は遠回しに売り込みをします。
まず好奇心を持たせ、そこで湧いた疑問に本文のコピーで答えます。
見出しのタイプ3.ニュース型
新しいことには、それだけで人を引き込む魅力があります。人は、新情報があったらつい知りたくなります。
もし製品やサービスのニュースがあったなら、それを積極的に見出しに組み込みましょう。成果が得られる可能性が高いです。
このように、「新」「ニュース」「お知らせ」といったキーワードを組み込むことで、注目を集めることができるのです。
見出しのタイプ4.質問型
興味を引く見出しの書き方としては、質問形式を利用する方法があります。
質問をすることでつい答えたくなり、見出しに注目してしまうのです。
質問形式の見出しでは、読み手の共感が得られる質問、答えを知りたいと思う質問をしましょう。
- ライターになりたい人には何を教えたらいいの?
- こんな男性がモテるって知ってた?
- 12月までって知ってましたか?最終セール
ただし、基本的に見出しでは段落で書いている内容を解説するものなので、質問形式は頻繁に使わないようにしましょう。
読者としては、見出しで結論がわからないとストレスがたまる可能性もあります。
見出しのタイプ5.命令型
命令型の見出しは、見込み客がすべきことを伝えて行動を起こさせます。
命令型の見出しの場合は、緊急性の高さやメリット・デメリットによって、行動を起こさせる内容であることが大事です。
見出しのタイプ6.箇条書き型
本文においてセールスポイントを箇条書きで書く方法です。
「〇〇をする方法5選」「5つの理由」「7ステップ」などのように、箇条書きを説明するために見出しで表現します。
見出しのタイプ7.証言型
顧客が語る形式の見出しの書き方です。利用者が語ることによって、読者はよりその情報を信用しますし、注目します。
さらに、商品やサービスのメリットをより具体的に紹介できるので、より効果的です。
このタイプの見出しを利用する場合には、その証言が本当に利用者が話したことであると証明しなくてはなりません。
写真を掲載したり、名前やイニシャル、住まい、年齢なども一緒に書くことで、見出しの信用性を高めることができます。
見出しの書き方のテクニック
見出しの書き方1.ターゲットを絞る
まず見出しで重要なのが、記事を読む「ターゲットをしっかり設定する」ということです。
見出しでは、読者の興味を引くことが何よりも重要。読者の興味を引くためには、読者の知りたいこと、興味を持つことを理解していないと興味を引くものを書けません。
だからこそ、「この記事はこういう人に向けて書く」というターゲットを設定が重要です。
性別や年齢、性格、年収、仕事などを具体的に設定することで、読者に刺さる書き方ができるようになります。
読者にも「これは私のことだ」と、自分ごととして捉えてもらえると、記事を読んでもらえる可能性が高まるのです。
さらには、ターゲットが持っている要素を、そのまま見出しに入れるというのも、書き方のテクニックのひとつです。
例えば、ただ「独身男性におすすめのアプリ10選」という見出しよりも、「32歳で土日に暇している独身男性が見るべきアプリ10選」としたほうが、ターゲットに確実に読んでもらえます。
見出しの書き方2.キーワードを厳選する
見出しとは、記事の各段落の内容を簡潔な文章でまとめたものでなくてはなりません。さらに、記事のなかでユーザーは見出しだけを読むことが多いので、段落の内容を簡潔にまとめて、その段落の結論や言いたいことがギュッと凝縮された書き方をしましょう。
そのためには、見出しで使用するキーワードを厳選する必要があります。難しい単語を使うのではなく、ひと目で伝わる単語を使うとともに、短い文章にまとめるような書き方をしましょう。
また、WEBサイトの見出しは「hタグ」の中に書きますが、これはGoogleのSEOに対する評価のなかでも大きめの影響を持ちます。
この見出しのなかに、上位表示したいキーワードやそれに関係する共起語が入ってくるというのが理想です。ページで上位表示したいキーワードを、なるべく入れるような書き方をしましょう。
見出しの書き方3.見出しに数字を入れる
見出しに数字を入れると広告の売上が上がるというのは、すでに多くの事例で証明されています。
「10kg痩せるためのたった3つの方法」「成功するために大富豪がしている3つの習慣」などの書き方を見たことがあるのではないでしょうか?
このような書き方のテクニックが多く使われるのは、見出しに数字が入っていることによって信頼性が増すのと、数字が入っていると具体的なイメージをしやすいということが理由です。
例えば、『たった7日で痩せられる方法を紹介』と書いていると、実際に7日間試した方法であるように見えますし、7日後に痩せている自分というのをイメージすることができます。
数字を入れると、本当にあったことのように感じられ、具体的にイメージができるというメリットがあるのです。
数字のマジックは確かに存在します。見出しには数字を入れましょう。
見出しの書き方4.見出しの数字は細かく書く
上で解説した見出しの数字の書き方は、なるべく具体的に細かく書いた方が反応を得られます。以下のような書き方だといえば、イメージできるかと思います。
→9,829人が満足したダイエットサプリ
この例を見るとわかると思いますが、下の例の書き方の方が説得力があると思います。「約1万人」というのは、本当かどうかわからないし、誇張していると思われるかもしれません。
このように大雑把な書き方をするのは、実際にデータを集めるのが大変だし時間もかかるからでしょう。
だからこそ、逆に細かな数字を出すと、数字に説得力がでます。細かな数字まで書くことで、その人数を事実と感じてもらえるのです。
同様に、数字は少数点以下まで書くようにしましょう。上と同じ効果で、少数点以下の数字のほうが説得力が出ます。以下の例では、細かな数字まで書いた下の書き方のほうが説得力があると思います。
→売上19.8倍を実現した見出しの書き方
「19.8倍」という書き方の方が、実際にこの倍率が実現されたと感じると思います。
もちろん、このようなデータは、実際に試したものを用いなくてはなりませんが、わかりやすい数字にするよりも細かな数字のまま書くほうが説得力が出るのです。
見出しの書き方5.役に立つ情報を提供する
人が記事や広告を読むのは、新しい情報を得るためです。
だからこそ、見出しに「役に立つ情報」を提供するという書き方をすると、人の注目を得ることができます。いわゆるユーザーベネフィットを書くのが大事なのです。
結論を見出しでいうだけでなく、役に立つ情報、将来どうなるかというのを提供するような書き方をしましょう。
以下が、そのような見出しの例です。
- 言葉遣いの間違いが仕事での失敗を生む
- 利益を上げるべきタイミングの見極め方
- 安全機能のうち1種類だけが、事故防止につながります
見出しの書き方6.「●●する方法」とする
見出しを、「●●する方法」「●●10選」などの書き方をすると良い場合もあります。
記事では多くの場合、ユーザーが求めている情報を書くことになります。ユーザーは、方法やノウハウなどの情報を知りたがっていることが多いです。
そのような場合には、「●●する方法」や「●●に役立つツール10選」などと、ユーザーがやりたいことの方法やノウハウを書いてあげることで、見出しに注目してもらえる可能性が高まります。
見出しの構成の作り方
雑誌やWEBページ、チラシなどで見出しを作る時には、ページ全体での見出しの構成が必要になります。
どんな見出しをどんな順番で掲載するのか、という構成を作らなくてはいけないのです。この見出しの構成は、以下の3点で考えるのがよいです。
- 論理的な構成
- 読者の読みたい構成
- ページの目的を達成する構成
論理的な構成
見出しの構成は論理的でなくてはなりません。
「起承転結」や「序破急」などのように、ページのなかで論理的な展開がなければ、読者は理解することができません。
まず言葉の意味を説明してから、問題点を指摘し、その問題点への解決策を提示するなどのように、論理的な流れを作ることでページとして理解しやすくなります。
見出しはその段落のテーマを表すものなので、見出しで論理的な構成を作るようにしましょう。
読者の興味を引く構成
論理的な構成だと、読者としては難しくてとっつきにくく感じるかもしれません。あなたも、人からただ淡々と論理的に説明されるだけだと冷たく感じますよね?
そこで、読者の視点から考えて、読者の興味を引く構成にすることが大事になります。
例えば、「こんな成果が出ています」「実際にやってみた結果」「お客様の声」など、読者が引き込まれる構成にすることで、読者はより読み進めてくれます。
論理的とは反対の、感情面での構成にしていく必要があるのです。
ページの目的を達成する構成
ページには必ず目的があります。商品の購入、認知の拡大、イメージの向上などなど、どんな媒体のどんなページにも目的があります。
見出しもまた、その目的を達成するために寄与しないといけません。ページの目的を達成するような構成にする必要があるのです。
例えば、ある商品を購入してもらうことが目的だったとします。その場合には、下記のような見出しの流れがよいでしょう。
- 導入
- 問題の提示
- 商品説明
- 使用感想
- キャンペーン紹介
- 購入のための情報
ですが、「キャンペーン紹介」や「購入のための情報」がなかったらどうでしょう?商品の購入という目的が達成できないですよね?
そんなことわかってるよ、という人が多いと思いますが、現に世の中にはこういった目的達成のポイントが抑えられていないページがたくさんあるのです。
目的を達成するために必要な見出しは必ず入れて、目的を達成するような構成にしましょう。
WEBサイトの見出しの書き方
ここまで、見出しを書くためのテクニックを紹介してきました。
1つ気をつけなくてはならないのは、雑誌や広告などの紙媒体の書き方と、WEBサイトの書き方は若干異なるということです。
というのも、WEBサイトの見出しというのは、タグによって意味を持つからです。
WEBサイトの見出しには意味がある
WEBサイトの見出しというのは、「Hタグ」によって重要度を示せます。そのHタグは、H1~H6までの優先度が定められています。
H1が最もその優先度が高く、H6が最も優先度が低いものとなります。
例えると、H1タグというのが書籍のタイトルだとすると、H2タグというのは章であり、H3が節にあたるようなイメージです。
Hタグには書き方のルールがある
見出しタグのHタグには、書き方にルールがあります。
それは、HタグのなかでHタグを入れるときには、ひとつ優先度の低いHタグを入れ子にしないといけないということです。
H1タグの中でさらに細分化して解説をする内容の場合には、H2タグを利用しなくてはなりませんし、H2タグの段落のなかに見出しを作るときには、H3タグを利用しなくてはなりません。
ビジュアルで見せると、以下のようなイメージです。
H1
H2
H3
H3
H2
H3
H3
H1タグのなかでH2タグを無視してH3タグを使うという書き方は間違いなのです。
H1
H3
H3
H2
H1
H1
この書き方というのは、章と節の関係を考えていただければわかると思います。
WEBサイトの見出しにはキーワードを入れる
WEBサイトやネット記事というのは、検索結果のなかで上位に表示されないと見てもらうことができません。ですので、上位に表示するようなSEO施策が重要です。
SEO施策のなかでもHタグは影響力のあるポイントなので、この見出しの書き方を工夫しなくてはなりません。
H1、H2など重要度が高い見出しには、特に上位表示したいキーワードやその共起語を見出しに入れましょう。
このように見出しにキーワードを入れるという書き方をすることで、上位表示の可能性を高めることができます。
見出しだけでなく、SEOで評価されるコンテンツの書き方は以下の記事にまとめています。
まとめ
今回は見出しの書き方をまとめて紹介しました。見出しを工夫することで、記事や広告を読んでもらえる確率は高まります。
見出しに結論を書くことで段落の内容を理解してもらうだけでなく、興味を引くような見出しにすることで記事を読んで貰えるようにしましょう。
今回解説した書き方だけでなく、多くのテクニックが以下の本で紹介されています。この本では、実際に見出しでの成約率が高かったものだけを紹介しています。
とても役に立ちますので、ぜひ読んでみてください。
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